特定非営利活動法人バイオグリッドセンター関西
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設立趣旨

理事長 下條 真司

 

理事長 下條 真司
大阪大学 サイバーメディアセンター 教授

 次世代シーケンサによるゲノム解析をはじめ、SPring-8/SACLAやスパコン京のような大型施設の整備されている。一方、スマートフォンなどの身近なデバイスの普及により様々な計測技術が開発され膨大なデータが収集可能となりました。 近年、コンピュータ技術も進化し、高速大容量のデータを短時間で解析できるようになりこれまで何ヶ月もかかっていたものがほんの2,3日でできるようになり様々な分野において現場での利用も現実的になりつつあります。特にライフサイエンス分野においては、蛋白質の構造情報に基づいたシミュレーションによる創薬の他に蛋白質の相互作用や臨床データなど様々なビッグデータの創薬応用も現実になりつつあります。
 最近は、ビッグデータによるディープラーニングなどの予測技術の応用により、疾患原因蛋白質、副作用の予測や新規の化合物の合理的設計も行われつつあります。
 バイオグリッドセンター関西は、文部科学省ITプログラム「スーパーコンピュータネットワークの構築」(通称:バイオグリッド・プロジェクト)として2002年より2006年の5年間実施したプロジェクトを母体にその研究成果の産業利用を目的に2004年に設立しました。
 設立以来、情報技術とバイオ、医療の融合分野における技術移転を行ってきており、2004年には、「創薬バリューチェイン」を提唱し、大学、バイオベンチャー、IT企業をシームレスに連携し、バイオグリッド・プロジェクトの成果を実際の創薬に応用し産業利用の可能性の検証を行ってきました。さらに、2012年からはスパコン「京」で動作する創薬アプリケーションを実際の創薬現場に応用し、その使い勝手、精度を検証しつつ、Workflowの構築などを行い、産業利用を推進して参りました。
 このように、我々は、時代の要請に応えるため新しい技術を取り入れたバイオ、医療分野向けの情報基盤を構築し、研究分野の競争力の向上に取り組んでおります。さらには、我が国のハイレベルな研究機関の集積を生かすことによって科学技術の振興を図り、我が国の国際競争力を高め、地域の経済活性化に貢献し、豊かな未来社会を実現するために貢献していきたいと考えております。



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